お知らせ

2009年度栃木支部会報告

  • カテゴリ:お知らせ
  • 著者:増渕民子
  • 日付:

年度内にもう一度支部会をという声もあるが、全員に連絡は不可能。

懇親会では、人数が少なかった利点から、同郷と分かった二組、同じ高校の卒業生と分かったOGたち、一学年違いの昔の仲良し、が次々と判明した。定年退職者、家庭の主婦などの他に、卒業後、医大に入り医師として活躍しているOさん、百名山を踏破して本を出版したHさん、現在、医療関係大学生Yさん、県南からの女性団体会長など、力強いOGたちや可愛いお子さん連れのOGたちに励まされた楽しい一日だった。

■女性の束縛からの解放!ニキ美術館を会合の場所に設定した理由
フランスの女流造形作家、ニキ・ド・サンファルは、有名なファッション雑誌、Vogueの表紙も飾ったモデルだった・幼い時から様々な女性に対する家庭的、社会的抑圧に悩んでいたニキは、女性の解放と自由を求め、ファッションモデルを捨て、女性の真の美、力強さ、逞しさ、女性の可能性を秘めた造形を制作。独創的な、特異な造形作品は、初回は馴染めないという人もいるが、その一作品、一作品に彼女の重いと夢があることがわかると、同調し、感銘し、惹き入れられる。
49回卒の増田静江(黒岩)さんは、ニキに傾倒。世界的なコレクターになった。美術館設立にあたり、全国から那須の地を選んで、自力で美術館を設立した。庭園も美術館もゆったりと広く、高原のさわやかな風が、那須の自然いっぱいの美しい庭園に吹きわたる。館内には、大ぶりの、現職の、力強い造形が数多く展示されている。「増田さんは、自分を否定的にとらえがちな女性に力を与え、ユートピアを目指したのだ」と言われている。

一同は、増田さんがいかにニキの作品を愛し、どのような思いでこの素晴らしい美術館を見守っていたかに思いを馳せて観賞した。昨年にはご夫君が、本年1月には静江さんが逝去され、8月末で美術館は閉館になる。閉館のニュースは県内の識者を悲しませた。馬頭町「広重美術館」のほかの「もうひとつの美術館」は9月12日から12月6日まで、展示館を行うし、11月の「全国シェルターシンポジウムin とちぎ」でも展示がある。

ニキ美術館に心血を注いだ増田静江さんに心からの哀悼の意を表します。そして、ニキと静江さんの自分の心に正直な、真っ直ぐな生き方と、女性への応援歌に感謝します。ニキの作品とは、今後、人口密度の低い那須から、新しく作る郷京での美術館で再会できるとのこと。

(ご次男、黒岩雅志様 談) ーその日までー (増渕民子記)

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