「社会に役立つアルゴリズムの話題」(ハイブリッド開催)
実施日 2025年3月22日(土)13:30~15:30
講師 今井桂子氏(中央大学理工学部情報工学科教授)
数学情報勉強会を開催しました。皆様には前回と同様に会場とZoomのハイブリットでご参加いただきました。「社会に役立つアルゴリズムの話題」と題してのお話で少々高い壁のように感じられましたが、今井桂子先生のお人柄と自らの手を使う演習を交えてどんどん引き込まれました。
今井桂子先生は1980年数学科をご卒業の後、同大学院にて博士課程の単位を取得し、東京大学や九州工業大学などでも教鞭を取られ、現在は中央大学理工学部情報工学科教授をなさっています。また、日本学術会議の連携会員を務め、女性研究者・技術者の増加を目指す活動にも携わっていらっしゃいます。その他にNPO女子中高生理工系キャリアパスプロジェクトの理事、監事の働きを通して中3から高3までの女子中高生に理系に進む楽しさを伝えておられます。
下記の内容をご講義いただきました。詳細は添付PDFファイル(会員専用ページ)をご参照ください。
1 アルゴリズムとは
2 ユークリッド互除法
3 暗号の話
4 RSA暗号
現在の暗号の主流となっているRSA暗号の仕組みを紹介していただきました。
ユークリッド互除法、素数や整数に関する数学によって電子社会の安全性が保たれていますが、量子コンピューターが実用的に使われるようになると素因数分解が容易になり新しい暗号が必要になることが予想されます。新しい暗号もその安全性を保証するのは数学の理論です。
先生の願いとして、特に学生にはすべての科学技術の基礎は数学であること、具体的に数学がどう役に立っているのかを伝えて欲しいと話されました。先生は女子中高生に数学の面白さを伝える活動にも取り組んでおられます。
数学科の卒業ではなくても丁寧な説明と具体的な演習であっという間に時間が過ぎ、数学の奥深さに魅せられました。
※会員専用ページもご覧下さい。
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