加納先生は、アジア経済研究所で 17 年、その後、津田塾に移り 27 年の研究生活を送られました。前半が、イラン都市研究、その展開でトルコ・中東都市研究、後半 は、津田に移ってから第三世界の比較社会論、織物・ビーズ研究、そして専らビーズ研究に推移されました。
ビーズは不滅の願いや多産という幸せへの願いなど、究極の文化的価値を凝縮した「護符」であり、同時に貴重な「威信財」です。このためビーズは、ときには 2000 年前に、地域に生きた人々の願いと営みを小さな胎に凝縮させ、朽ちることなく人々に持ち続けられ、過去を現代に繫いでくれるのです。
人々の願いと思惑、そしてときの「最新知」をも凝縮させたビーズの「広がり」を探ることで、遥か昔、遠くの地域で生きた人々に親しみと共感を抱き、それだけでなく彼らをより身近に感じたくなるのです。そして不明と不安のなかで未知に向かってみようという気力を与えてくれるのです。ビーズは、まさに「不滅」を体現し、「知の広がり」をもたらす文化財なのかもしれません。
今回の勉強会では、日本のビーズを中心に、津田仙氏の『農業雑誌』読者の広がり、先生が世界諸地域で出会われた様々なビーズの紹介なども含め、「地域の繋がり」と「地域の広がり」、そしてそれを担った人々の思いを探っていきます。
加納先生が誘う「ビーズの世界」へどうぞお越しください!
講師 | 加納 弘勝氏 (津田塾大学名誉教授) |
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開催日時 | 2022 年 10 月 22 日(土) 13:30~15:30 |
会場 | オンライン開催(ZOOM) |
参加費 | 1,000 円 |
対象者 | 同窓会会員、関係者 |
定員 | 40 名 |